ポイント

機械化の省力効果

体系 ご提案機械 作業時間(hr) 慣行機械 作業時間(hr)
うね立て 堆肥散布、整地 1.0 1.0
移植 野菜移植機(PVHR2) 2.0~2.5 手植え 8.0
管理(防除) 乗用管理機(16m) 0.5 セット動噴(歩行) 1.0
管理(中耕、追肥) 管理機(ロータリカルチ3連+同時施肥) 0.5 歩行肥料撒き+歩行管理機(1連) 1.5
収穫 キャベツ収集機(VHK125 4人) 17.5 手収穫(2人) 28.0

※当社調べ

必要経費と反収の目安

●10a当たりの経営収支

項目・条件 金額(円)
収入
単価70円/Kg 収量5,500Kg/10a
388,500
支出
種苗費
8,627
肥料、農薬 73,029
その他(出荷経費等) 222,917
収入-支出 83,927

※支出には機械・補修償却費を含みません。
※出展:広島園芸振興協会

播種・育苗

きゃべつについて

原産地は地中海・大西洋沿岸地方といわれ、ヨーロッパで古くから栽培されていました。日本では、明治以降に栽培されるようになりました。
キャベツは冷涼な気候を好み、高温には弱い作物ですが、耐寒性が強く、露地条件でも北から南まで栽培可能です。品種の数も多く、栽培にそれほど手もがかからない、需要が安定しているなどの理由から、年間を通じて全国各地で栽培されています。

ブロッコリーについて

原産地は東地中海沿岸の島々といわれ、カリフラワーと一緒に日本に伝えられ、明治以降に栽培されるようになりました。普及したのは1980年代になってからです。
ブロッコリーはキャベツと同様、冷涼な気候を好みます。また、湿害に弱いので、排水対策に重点を置く必要があります。食の洋風化で消費が伸びている野菜で、外国からの輸入も多い一方、国内での生産も増えています。

種子について

128穴のセルトレイに播種するのが一般的。
特に、全自動野菜移植機を使用する場合は純正の育苗資材を使いましょう。

コート種子

一定のサイズに揃っているので正確で効率的な播種ができます。
全自動播種機やハンドシーダで播くことをお勧めしています。

裸種子

安価な種子です。形状が揃っているものはハンドシーダーで播種することができます。
真空播種機の使用も可能です。

苗の種類

セル苗

①軽く、規格化されたセルトレイで育苗するので管理が簡単です。

②トレイ内で根鉢を形成するので、移植時に根を切らずに移植できます。

③全自動移植機では純正資材で育苗したセル苗を使用しましょう。

育苗

発芽中は発芽機などに入れ、日光を遮断し、発芽後は日光管理します。
(夏場は暑くなるので、温度や水の管理に注意する。)
植付け一週間前にはハウスなどから出し、外気に触れさせ順化させます。

うね立て

一般的なうね形状

台形うね
代表地区:東海・関東・九州など(火山灰土圃場)
適応機種:PVH100-60LX、PVZ1-60DR

平高うね代表地区:関西・北陸など
(粘土質圃場)
適応機種:PVH100-120WL、VHR200 PVZ1-120WD

移植

老化苗にならないうちに植付けを行い、風の強い日や、高温の日をなるべく避けましょう。
株間は30~40cm程度が一般的です。
夏場の移植であれば、日中の高温で苗がダメージを受ける可能性があるので定植時にかん水を行います。
栽培体系(1畦1条なのか?1畦2条なのか?)や、苗形状(苗の大きさなど)に合わせて機械を選択しましょう。

「半自動」と「全自動」、「歩行型」と「乗用型」の違いについて

■苗補給の違い

  • 半自動タイプ
    人の手でカップに苗を一つずつ入れていきます。
    良い苗を作業者を選びながら入れていくことができます。
  • 全自動タイプ
    セルトレイを移植機にセットしたら、自動的に移植機が苗を植え付けていきます。
    苗が無くなったら作業者はセルトレイをセットして移植機について歩くのみです。

■歩行型と乗用型の違い

  • 歩行型タイプ
    苗を植えている移植機について歩いていくタイプです。
  • 乗用型タイプ
    移植機に乗車して、座りながら苗の植え付けを行えるタイプです。

中耕・培土・追肥

除草を兼ねた中耕・培土で通気性を良くし、根の発達を促し、肥効を高めます。追肥は定植1~2週間後、結球始期に化成肥料を施用し、越冬品種の場合は雪解け時にも追肥を行いましょう。

害虫駆除

コナガやアオムシは発生初期に徹底して防除しましょう。多発してからでは防除が困難になります。

収穫

選択収穫(手収穫)
規定の大きさになったものから順次収穫します。すべて手作業で行い、運搬車や軽トラックで搬送します

一斉収穫(機械収穫
機械で一斉収穫できるので大幅な 効率化・軽労化が図れます。

  一斉収穫
全ての作物を一度に収穫する
選択収穫
成長したものから順次収穫する
作業 機械収穫 手収穫
メリット 効率が良い 生育した順に収穫できる
デメリット 生育が揃わないとできない 能率が悪い

アシストスーツとは

重量物を持ち運ぶ際に、腰の負担を軽減し、また、中腰作業をより楽にするような働きをしてくれます。

▲マッスルスーツEvery

出荷

調製・包装
結球部を守るため、外葉を1~3枚つけて、規格に分けて箱詰めし、出荷します