ポイント

機械化の省力効果

体系 ご提案機械 作業時間 (hr) 慣行機械 作業時間 (hr)
育苗採苗 手作業 16.5 16.5
うね立て+土壌消毒 2うねマルチ同時土壌消毒機 2.1 1うねマルチ同時土壌消毒 4.5
移植 移植機 (PVH100) 1.8 手植え 6.0
管理(防除) 乗用管理機 (10m) 0.6 動噴(歩行) 1.6
収穫+運搬 イモ類収穫機 3.3 手収穫 25.0

※当社調べ

必要経費と反収の目安

項目・条件 金額(円)
収入 単価135円/Kg 収量 2,500kg/10a 337,500
種苗費 142,850
支出 材料費(マルチ等) 24,991
その他(出荷経費等) 31,302
収入-支出 138,357

※支出には機械・補修償却費を含みません。
※当社調べ

かんしょの種類と特徴

ヒルガオ科。原産地はメキシコを中心とした熱帯中南米で、日本には1600年頃、中国から沖縄へ、そして九州を経て本州へと渡ってきました。
かんしょは乾燥や高温を好みます。また、吸肥力が強く、土壌の適応性が高いので育てやすい野菜といえます。気を付けないといけないのは、窒素肥料の過剰です。窒素肥料が多すぎると、草ばかりが茂り、いもが太りません。家庭料理だけでなく、お菓子屋お酒の材料としても使われ、栄養も豊富なことから、需要の高い野菜です。

かんしょ

主食用

一般家庭などで調理され、食べられるものです。苗を植えるときは舟底植えという方法で植えて、形が良いものを作ります。品種は「ベニアズマ」「高系14号」などが有名です。

加工用

お酒やでんぷん粉、お菓子の原料などに使われます。
苗の植え方は斜め植えという方法で行われ、いも数は少なくなるが、肥大が促進されます。皮の白い「コガネセンガン」は焼酎などに加工されています。

耕うん・うね立て

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耕深50cmまで可能! かんしょ体系にピッタリです

マルチ

マルチなしでも栽培できますが、雑草対策と乾燥防止でマルチは有効です。

一般的なうね形状

露地栽培

代表地区:鹿児島県、茨城県

マルチ栽培

代表地区:茨城県、鹿児島県

移植

植付方法

斜め植えとは、つる苗を斜めに植え、かんしょの数を制限し、一粒を大きくする栽培方法です。短期での収穫が可能で、加工用栽培に適しています。

舟底植えとは、つる苗を横から見て船の底の形になるように植え、かんしょ同士の干渉が少ない育て方です。形の良いかんしょが得られやすく、青果用向け栽培に適しています。

かん水

※タンクは別売り

植付け同時かん水は高い活着率が期待できます。特に晴天時の移植に有効です。

 活着率 (%)
かん水装置有り99
かん水装置無し91
資料:鹿児島県農業開発総合センター
おすすめ
かんしょ移植機なら植付爪先端から0~27㏄/株でかん水します。 PVH103-70PSBXLD、PVH103-70PBXLD かん水装置:標準装備(かん水タンクは別売り)

管理・防除

施肥

無マルチ栽培の場合、窒素・カリをうね間に施し、中耕を兼ねた除草や、除草剤を適期に散布します。

追肥・除草

植付から約4ヶ月程度で収穫できる。まず茎葉を刈り、マルチをはがし、イモを掘り起こします。

多施肥で「つるぼけ」に注意!
「つるぼけ」は葉や茎だけが生長する症状です。窒素が多いと発生しやすいため、前作の残りや施肥量に注意します。
かんしょの根は地中深くまで広がるため、深層部からの養分吸収が旺盛となり、多量の肥料は必要としません。

病害虫

病気は特にセンチュウの被害が多く、土壌消毒やセンチュウを減らす植物を前作に植え付けます。害虫は、ハスモンヨトウなどが見られるので、早期発見を心がけ、専用薬剤で防除してください。

収穫

つる切作業

軽労化や、面積拡大が行なえます。

おすすめ
(株)ササキコーポレーションのKTK100なら、トラクタに乗ったまま楽につる切り作業が行なえます。
また、刈り高さ調整は乗ったまま電動レバー(オプション)で行えます。

アシストスーツとは

重量物を持ち運ぶ際に、腰の負担を軽減し、また、中腰作業をより楽にするような働きをしてくれます。

マッスルスーツEvery

出荷・貯蔵

洗浄・選別の後、出荷する。長期貯蔵する場合は、畑に穴を掘ったり、洗浄せず新聞紙にくるんで断熱性のある箱に詰めるなどすると良いです。
最適温度は12~13℃、湿度は80~90%です。

キュアリング処理を行い、保存を延長
温度33~35℃、湿度90~100%で72時間処理を行い、傷口にコルク層を形成させ病原菌の侵入や腐敗を防ぐ。